SQA85が来てからやっとこさ晴れたといえる夜空になりました。
前回のD810AとSTC Duo Clip type filterの組み合わせではせっかくのSQA85の周辺まで
シャープな鏡筒には力不足と思い直し、今回はCentral DS Astro D850を使用しました。
このカメラはNikon D850をベースにローパスフィルターを天文用にして冷却機構を設け、さらにはCMOS部分をカメラボディより外に出してミラーボックスの影響までなくした文字だけではよくわからないカメラです。(機材写真は次回に)

出てきた画像をチェックすると恐ろしいほどシャープです。
今回の画像はあえて処理を最低限(スタック後、GraXpertで光害むらを除去、PIにてストレッチ、NXTでノイズリダクション、Photoshopで色味を整えただけ)で画像復元系、シャープ系の処理は一切していません。なので画像処理は後日あらためて行う予定です。

ngc7000__SQA_D850_1600_158min_2_1_s
Astro D850 iso1600 120sec x79fr
Askar colormagicD1 6nm
第一印象は十分にシャープ。うたい文句通りです。

私は自宅にてナローバンドで撮ることが多いのですが屈折式望遠鏡で撮るときに一つ気になるのが各波長でのピント位置です。連続光であるブロードバンドではRGBのピント位置が多少ずれていてもさほど気にはならないのですがナローバンドでRGBがずれると間の波長が抜けている分、RGBの星像のサイズとして現れて赤ハロや青ハロの原因となります。
2枚玉フローライトでも高級SDレンズを使用した機種でも経験しています。モノクロカメラでは波長ごとにピント調整をおこなえばよいですがカラーカメラではそうはいきません。私にとっては大きい問題なのであらかじめチェックしたいと考えていました。
一部切り出しした画像です。ストレッチ時でRGB(AOO)のコントラストが若干異なるので明るい星で青ハロのように見えますがこれは単純に処理のせいと思われます。微恒星は同じ大きさです。ナローバンド撮影をカラーカメラでも安心して楽しめそうです。
SQA85_RGB_s



こちらはスタック直後の画像ですが、光害地での画像なので撮ってだしはこんなものです(苦笑)
特に最近はあちこちLED街灯でナローバンドと言えど苦労しています。
ngc7000__SQA_D850_1600_158min_stack_only_s

SQA85の性能を十分に伝えられているとは言えませんが、私が感じたこの鏡筒の良いところ少をしでもお伝え出来たら幸いです。